リワーク

メンタルヘルスの復職支援プログラム・就労移行支援事業所のリワークとは?

  • 2021年3月1日
  • 休職
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リワークとは、うつ病などこころの病気で休職になった従業員を対象とした職場復帰支援プログラムです。

リワークは一般的に以下の目的で利用されます。

・決まった時間に施設に通うことで生活リズムの確立や、会社に通うことを想定した訓練となる。
・心理教育などのプログラムで再発予防、再休職予防を目指す。

今回は、就労移行支援事業所が実施しているリワークについてご紹介します。就労移行支援事業所は、本来離職者や就労希望者が就職する準備段階としてトレーニングをする場所です。しかし、数年前から制度的に休職者対応も認められ、急激に勢力を拡大しています。

就労移行支援事業所のリワークの目的

リワーク

休職中の従業員が定期的に通所し、個人作業をすることで、生活リズムを安定させたり、復職への意欲や作業能力を高めることができる。

※本来は、ライトなリワークとしての立ち位置を取っている事業所が多数派でした。しかし、ここ1~2年で立ち上げられた就労移行支援事業所のリワークは、複数人の臨床心理士を配置するところも多く、そのかたちを大きく変えています。

事業所によってそのスタンスは大きく異なりますので、ホームページや問い合わせなどでご自身のニーズとフィットするかを確認して下さい。

実施プログラム

(1)個人プログラム・・・パソコン作業、資格試験勉強など
(2)集団プログラム・・・コミュニケーション、SST、ビジネスマナーなど

※教育プログラムは少なく、多くの時間は個別ブースでパソコンに向かって個人作業を行います(支援員と相談し、自身に必要な作業に取り組みます)。

⇒以前はそうでしたが、事業所によっては、医療系リワークに近いくらいの教育プログラムが組まれているところもあります。

リワーク実施期間

最大2年
※実施主体の就労移行支援事業所は、本来は離職者の就労訓練施設なので、2年間と長期の利用が可能です。
※ただし、他のリワークに比べてプログラムの制約が少ないことも大きなメリットで、実際は3ヶ月以内の短期利用を目的としている休職者も多く存在します。

リワーク時間(一例)

1日4時間程度~
午前:10:00〜11:00、11:00〜12:00(途中休憩あり)
午後:13:00〜14:00、14:00〜15:00(途中休憩あり)
※学校の授業のように、1コマ1時間単位のプログラムが組まれています。

リワーク実施費用

障害福祉サービス受給者証、医師からの診断書で費用が1割負担となる。
※世帯収入が600万円以下の世帯で1ヶ月の自己負担上限額9,300円、世帯収入が600万円を超える方は上限額が37,200円となります。
※自治体によっては自己負担金の全額免除をしているところも存在します。

メリット

・1ヶ月~など短期の利用が可能
※短期の利用が可能であることが、使いやすさに繋がっていましたが。しかし、教育プログラムが充実した事業所では、再休職予防に力を入れているため最低参加期間などのルールがあるかもしれません。

・障害者雇用や症状を理解してもらっての就労など、自らの働き方について考えることができる。
※症状の強い方は転職、障害者雇用など、ライフプランを見直す機会とすることができます。元々離職者の再就職サポートを得意としており、転職も含めた今後の働き方の相談ができることは他のリワークにはないメリットです。

・事業所独自のサービスが豊富。(一例)
※1コマ参加すると250円の賃金が発生し、一日最大1,000円の賃金が支給される。
※昼ごはんに弁当が支給される。
 
※就労移行支援事業所のリワークは費用負担の少ないリワークですが、休職中の収入が減った状態ではとても助かるサービスだと思います。工賃が出る事業所は、別に就労移行支援B型など作業所を持っており、そこの作業を利用者が一部負担することで工賃が捻出されます。

就労移行支援事業所のリワークまとめ

リワーク

就労移行支援事業所のリワークの特徴がご理解頂けたでしょうか?当社では4回に分けて「4つのリワーク」をご説明してきましたが、リワークを選ぶ際の参考になりましたら幸いです。

リワークは、利用者の特性変化や休職者に対する会社の考え方の変化により、その姿を少しずつ変えていきます。それぞれのリワークに大きな変化を感じた時は、また記事を更新したいと思います。

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