メンタルヘルス

ストレス太りって本当?メンタルヘルスと体型には実は深い繋がりがあります

「メンタルヘルスと筋トレ」、「メンタルヘルスと運動」に関連があることは、これまでの研究により明らかになっています。では、「メンタルヘルスと体型」には関連があるのでしょうか?直接的に関連があるというエビデンスは現在のところあまり見掛けません。

しかし、体型を保つためには筋トレや運動、食事、生活習慣など様々なことに気を配る必要があります。なので、体型を保つ≒健康を保つと言うことができます。また、こころの健康は身体の健康なしには形作られないので、メンタルヘルスと体型には間接的な関連があると言えます。今回は、「ストレス太り」についてお話していきます。

ストレスと肥満

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本当にストレスで太ることはあるのでしょうか?ストレスが溜まって、お酒を飲み過ぎたり、ヤケ食いしたりすることは誰でもあります。それらが、ストレス太りの正体なのでしょうか?ここを深く掘り下げてみたいと思います。

ストレス太りは本当だった

『最高の医師が教える世界最新の太らないカラダ』の著者ジェイソン・ファン博士は「ストレスを感じると細胞レベルで太りやすくなる」とストレス太りが実際にあると述べています。ストレス太りは幻ではなく科学的に裏打ちされたものだったのです。

コルチゾールとは?

ストレスを感じると、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が急激に増加します。これは、ストレスから身を守ろうとして起きる現象です。コルチゾールの分泌が増加すると、身体の活動を活発にするため、体内に蓄えられていた糖分を全身の筋肉でエネルギーとして利用します。

しかし、現代人のストレスは狩猟生活や戦争など急激に起こる身体的なストレスではなく、職場の人間関係や睡眠不足、運動不足など慢性的なストレスです。そのため、ストレスによってコルチゾールの分泌は増加するものの、身体の活動を活発にするための糖分を必要としません。

インスリンが分泌されると?

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すると、血液中の糖分は一向に消費されないため、それを処理するホルモン「インスリン」が分泌されます。インスリンと言えば、糖尿病患者の血糖値を低下させる働きがあることで知られていますが、一方で「肥満ホルモン」とも言われ、体内に脂肪を溜め込む作用を併せ持っています。

そのため、ストレスを感じコルチゾールが多量に分泌され血糖値が上昇するのに、糖分はエネルギーとして消費されず、肥満ホルモンであるインスリンの分泌が起こります。そして、インスリンの働きにより、糖分が体内に蓄えられてしまうのです。

他の研究でも、コルチゾールの分泌量とBMIや胴囲に関連性があることが分かっています。また、コルチゾールの分泌が減少すると、体重や腹囲が減少することも分かっています。

ストレスを減らすには?

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ここまでの話で、慢性的なストレスが続くと、コルチゾールが分泌され、結果肥満に繋がることが分かりました。逆に、コルチゾールの分泌量が減少すると、体重や体型に良い影響を及ぼすことも分かりました。では、コルチゾールの原因となるストレスを減らすにはどうすれば良いのでしょうか?

ストレスを減らす方法は、もしかすると人それぞれで違うのかもしれません。人によって状況も違いますし、ストレスに感じることや楽しいを感じることも違います。ただ、一般的なこととして言えるのは、やはり運動と睡眠の2つになります。

メンタルヘルス改善には運動

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運動といってもいきなりジョギングしたり、筋トレをしなければならない訳ではありません。まずは、これまでより活動量を増やすというイメージで構わないと思います。急にこれまでやったことのない運動をするのはそれこそストレスになります。

例えば、「通勤途中のエスカレーターを階段に変える」「買い物に行く際は、一番近いコンビニには行かない」など出来ることから始めれば良いと思います。こういった意識でいると不思議と他の場面でも活動量が増えてきますので、慣れてきた頃に「週に3日20分散歩する」など運動と呼べるものに変えていければ良いと思います。

メンタルヘルスと睡眠

睡眠もストレスに大きく関わっています。現代人は睡眠時間が減少しており、最近では、成人の30%以上が睡眠時間6時間以下であると言われています。また、他の研究では7時間以上の睡眠が太らないために必要であると言われています。

睡眠不足はストレスを引き起こし、コルチゾールの分泌を増加させます。先に述べたようにコルチゾールの分泌増加はそれだけで肥満の誘因となりますが、コルチゾールの分泌が増加することでもう一つの弊害があります。それは、成長ホルモンの分泌低下です。

インスリンが「肥満ホルモン」と呼ばれていることは先に書きましたが、成長ホルモンは脂肪を分解する「痩せホルモン」と呼ばれています。ということは、睡眠不足は肥満ホルモンを増加させ、痩せホルモンを低下させるのです。とても怖いですね…。寝ることが痩せることに繋がるなんて想像しにくいですが、必要十分な睡眠は肥満防止効果があるのです。

ストレス太りまとめ

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ストレスが太る原因であることがお分かり頂けたでしょうか。コルチゾール、インスリン、成長ホルモンなどから科学的に解明されています。肥満防止にもこころの安定のためにも、適度な運動や十分な睡眠時間を取るようにしましょう!

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