産業医

労働者の健康管理を行う産業医選び。いったい何科の医師がいいの?

  • 2021年3月11日
  • 2021年5月7日
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産業医とは、事業場において労働者の健康管理などについて、専門的な立場から指導・助言を行う医師のことです。労働安全衛生法により、常時50名以上の労働者を使用する事業場には産業医の選任が義務付けられています。

産業医は何科の医師なの?

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産業医は、医師であることに加え、研修を受講するなどして一定の要件を備えなければなりません。産業医というと内科の医師を想像する方が多いかもしれませんが、実際はどの科の医師でも一定の要件を備えれば産業医の認定を受けることができます。

やるかやらないかは別として、外科の医師でも麻酔科の医師でもいいのです。

どの科の医師に頼めばいいの?

では、産業医を選任する時、何科の医師に頼むのが一番いいのでしょうか。昔は産業医と言えば、会社の近隣の内科医院の先生というのが定番だったのではないかと思います。会社は一般定期健康診断を受けさせる義務があり、その結果によって従業員に受診を勧めたりしなければいけません。

それには内科的な知識が必須なため、内科医と産業医の親和性はとても高いと言えます。誤解のないようにお伝えしますが、医師は皆医師免許を持った方達なので、もちろん健診結果を精査することは可能です。

健康診断結果が変わった

定期健康診断の結果を見たことがある方であればお気付きだと思いますが、近年健康診断の結果票はとても丁寧なものになっています。血液検査、血圧、胸部レントゲンなど受検したあらゆる項目について必要なコメントがあり、「受診すべきなのか?」「経過観察で良いのか?」など判断までしてくれます。

なので、産業医も会社の総務担当者も1人1人の結果を細かに見るのではなく、健診センターが提供してくれるフィードバックに準じて対処すれば良くなったのです。

健康診断結果のチェック以上に困ることが…

近年、会社ではメンタル不調者が増えています。業務の多様化や高度化、複雑な人間関係、従業員の権利意識など様々な理由があります。メンタル不調者の対応は会社の総務担当者や上司が行いますが、身体の不調の対応よりこころの不調の対応に遥かに多くのエネルギーを費やしています。

「休職中は会社としてどうやってアプローチすれば良いのか?」「会社として伝えたいことはあるが、伝えることで調子を崩さないか?」「復職可能の診断書の提出を受けたが、復帰させて大丈夫なように思えない」「復帰後の具体的な配慮はどうすれば良いのか?」「再休職しないためのフォローはどうすれば良いのか?」など疑問は尽きません。

身体の不調に比べてこころの不調は本人以外には分りづらく、またトラブルにもなりやすいので、どうしても神経質になってしまいます。

結局、産業医は何科の医師に頼めばいいの?

一概に答えを出すことはできません。会社の状況に合わせて選んで頂くのがベストです。例えば、【現場仕事が中心で身体の負担が大きく、メンタル不調者はほとんどいない職場】の場合は、身体面をしっかりとフォローしてもらえる内科系の産業医が良いと思います。

【オフィスワークが中心で身体の負荷は低いが、人間関係が複雑でメンタル不調者が出そうで心配な職場】は、精神科や心療内科の医師が良いでしょう。予算に余裕がある会社の場合は、内科の産業医を選任し、必要に応じて精神科顧問医というサポート的な位置付けで精神科医を雇用するケースもあります。

産業医の選び方まとめ

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産業医について、「健康診断とセットで安く」「労基向けに登録だけ」という会社がまだまだ多い現状です。しかし、産業医は従業員が快適な環境で働くための大きな要素の一つ「こころと身体の健康」をサポートするとても大切な存在です。

ちょっとした相談からでも良いので、産業医の先生とたくさんの関わりを持ち、会社の快適な環境作りに生かしましょう!

産業医とは?まとめ

メディアトピックスでは産業医の資格や業務内容、医師免許の種類や人事向けの産業医委託情報などをまとめております。人事担当者様や総務の方の産業医委託に関する参考になれば幸いです。詳細は下記の記事をご覧くださいませ。

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